
~「解ける問題がどんどん増えた!」数学が武器になった瞬間~
1. 「数学は得意じゃないけど…」
「数学って、解ける問題と解けない問題の差が激しくて、なんか苦手。」
英語に続き、数学もまた、颯太くんが受験勉強の中で大きな壁に感じていた科目だった。
✅ 得意な図形問題はスムーズに解けるが、確率や関数は苦手
✅ 学校の授業では「解法暗記」が中心で、考える習慣がなかった
✅ 「とりあえず問題を解いているが、本当に理解しているのか分からない」状態
彼は、数学に対して 「好きではないが、避けるわけにもいかない」 という気持ちで向き合っていた。
2. 高3春:「なぜこの解き方をするのか?」を考える
数学を伸ばすために、私は 「解法を暗記するのではなく、なぜその解き方をするのかを考えること」 を意識してもらうことにした。
「この解き方を選んだ理由は何か?」
「他の解き方はあるか?」
「そもそも、この解法の原理は?」
「答えを出すこと」よりも、「考え方のプロセス」を大事にする。
この習慣を取り入れてから、彼の数学に対する見方が変わり始めた。
3. 「確率」が分からない——でも時間をおくと解ける
「確率って、なんでこう解けるのか分からん。」
苦手意識が強かった確率の問題では、
自分の直感と数学的な考え方のギャップ に苦しんでいた。
「確率は理屈で考える科目だから、焦らずいこう。」
小学生の頃にも、「時間をおいてから解き直すと、理解できた」 という経験があった。
そこで、「分からない問題には、日にちを置いて再挑戦する」 という方法を取った。
すると——
✅ 最初は意味が分からなかった公式が、1週間後にはすんなり使えるようになった
✅ 考え方のクセが少しずつ数学的になり、問題の見え方が変わってきた
✅ 「イラついてもやり続ける姿勢」が身についていた
「なるほど、確率はこういう考え方をすればいいのか。」
彼は、数学に対して 「時間をかけて考えれば、ちゃんと理解できる」 という実感を持ち始めた。
4. 高3夏:「模試で手応えを感じた瞬間」
「数学は、苦手を克服するだけでなく、得意を伸ばす戦略も大切。」
数学の基礎が固まったことで、模試の結果にも変化が現れた。
特に得意だった 「ベクトル」 に関しては、数学を本格的に始めて3ヶ月後の夏には、
すでに 過去問レベルに対応できるようになっていた。
「計算ミスさえなければ、偏差値60は超えられるレベル。」
この頃には、模試の問題にも余裕を持って取り組めるようになっていた。
5. 計算ミスを防ぐための工夫
数学の実力は十分についていたが、最後まで向き合うべき課題があった。
それが、「計算ミス」 だった。
「分かっているのに、最後の計算で間違える。」
このミスをなくすために、以下の3つを意識した。
✅ 計算を1つずつ丁寧に進める。
✅ 理解できているのにミスしたのか、そもそも理解不足だったのかを都度確認する。
✅ 理解不足のミスは、計算ミスではなく解法理解の問題と捉え、類題を解き直す。
この習慣を身につけたことで、数学の安定感が増していった。
6. 本番まで計算ミスと向き合い続けた
数学の最終課題である計算ミスは、最後の最後まで向き合う必要があった。
✅ 受験本番でも、一問一問、計算の1行1行を丁寧に解くことを徹底。
✅ 焦らず、慎重に進めることで、計算ミスを最小限に抑えることに成功。
「数学は、理解だけでなく、正確に解き切る力が合格を左右する。」
この意識を持ち続けたことが、数学の得点を安定させる決め手となった。
📌 次回予告:第13話「小論文の戦い」
